前回は,国連のWP1における自動運転と道路交通条約に関する2018年及び2019年の議論の状況を全体的に見てきました。
WP1は,自動運転と道路交通条約の問題について,3つのテーマを並行して議論しています。
3つのテーマとは,
①自動運転システム作動中に運転者が行うことが許されるアザーアクティビティ
②車外からの操作
③高度・完全自動運転車両
に関する議論です。
今回は,このうち,「車外からの操作に関する議論」を整理したいと思います。
この問題は,「官民ITS構想・ロードマップ2019」が2020年までを実現期待時期としている「限定地域での無人自動運転移動サービス」に深く関わる「遠隔型自動運転システム」に関係する重要な問題です。
「車外からの操作に関する議論」に関して,WP1における議論のこれまでの流れと現在の状況を整理することにより,遠隔型自動運転システムに関する国際的議論の方向性を確認したいと思います。