研究会

概要

本研究会は,自動車のCASE化に伴って生じる法的・社会的問題について,理系・文系の分野をまたぎ,産官学の枠を越えて,情報交換し,率直に意見を交わす場として,2019年1月から2020年2月まで,毎月1回,理系・文系から一人ずつの講師をお招きして開催してまいりました。
1年間余りの活動を終え,2020年度は,活動方法を変更し,月1回の講演会は開催せず,我々が各地に出向き,関係機関・関係者の方々と意見交換をさせていただくことを通じて,知見を深めさせていただき,その成果等を踏まえて,研究を進め,年2回,シンポジウムを開催することにいたしました。
皆様に有用な研究成果をお伝えすることができるよう,頑張ってまいりたいと思っております。
シンポジウムの日程等が決まりましたら,ご案内いたします。

これまでの活動

第1回:2019年1月23日(水)

詳細な開催報告はこちらのwebサイトに掲載しています。

【講演1】

法務省法務総合研究所研究部長

中村芳生氏

「自動運転の刑事責任」

自動運転の刑事責任に関する考え方について紹介します。刑事責任は本来他の様々なテーマで議論され、それらを踏まえて検討されるのが通常ですが、冒頭で説明の機会をいただいたことから、大きな方向性を示すことで、今後の議論の参考となれば幸いです。

【講演2】

名古屋大学未来社会創造機構准教授

赤木康宏氏

「自動運転システムの行動決定方法」

本講演では,自動運転システムが進路変更や発進等の行動決定を実施する際に利用される,典型的なソフトウェア設計について紹介する。特に,すでに市販されている運転支援システムに用いられる,ルールベース手法と,完全自動運転車の開発で利用されている機械学習に基づく手法の特徴を対比しながら説明する。
 
 
 

第2回:2019年2月15日(金)

詳細な開催報告はこちらのwebサイトに掲載しています。

【講演1】

明治大学自動運転社会総合研究所所長

中山幸二氏

「自動運転の法整備の現状」

国内外において自動運転の社会実装のための法整備に向けた検討が加速している。本講演では,法整備の最新の現状について説明するとともに,今後の課題を明らかにしていきたい。

【講演2】

名古屋大学未来社会創造機構教授

森川高行氏

「名古屋大学COIが目指すモビリティサービスと自動運転の社会実装」

「高齢者が元気になるモビリティ社会」の構築をビジョンに掲げる名古屋大学COIでは、高齢化がいち早く進行する中山間地域やオールドニュータウンにおいてモビリティサービス”Mobility Blend”導入に取り組んでおり、その中のなるべく単純な移動パートから自動運転に置き換える構想を描いている。本講演では、これまでの取組みの紹介と今後の計画について述べる。

第3回:2019年3月8日(金)

詳細な開催報告はこちらのwebサイトに掲載しています。

【講演1】

交通安全環境研究所自動車研究部部長・自動運転基準化研究所所長

河合英直氏

「自動運転車の安全性確保について」

【講演2】

桃尾・松尾・難波法律事務所弁護士

松尾剛行氏

「自動運転と法の国際比較~ドイツ,中国,台湾」

第4回:2019年4月18日(木)

詳細な開催報告はこちらのwebサイトに掲載しています。

【講演1】

東京地方検察庁交通部部長 

畑中良彦氏

「従来型自動車の運転中に人身事故を起こした者は現状どのような場合に刑事処罰を受けるか~交通事件における過失の有無の認定について~」

【講演2】

名古屋大学未来社会創造機構特任教授

二宮芳樹氏

「自動運転の判断ロジックのあり方~第一当事者事故を起こさない,人以下の事故率達成には~」

第5回:2019年5月24日(金)

詳細な開催報告はこちらのwebサイトに掲載しています。

【講演1】

株式会社デンソー 

Global R&D Tokyo
 技術企画部 先進モビリティ戦略室 ビジネス・技術戦略課

AD&コネクテッド戦略担当

上坂広人氏

「海外交通事情について-中国、欧州視察から-」

【講演2】

一般財団法人計量計画研究所理事兼企画戦略部長

牧村和彦氏

「自動運転社会を想定した新都市デザイン」

自動運転社会を普及促進していく上では、自動運転の特性、将来与えるインパクトを想定し、都市及び都市デザインと一体となった戦略的な取組みが重要となります。

本講演を通して、街路空間、路肩、交差点、駐車、歩車共存空間の新時代の都市デザインの方向性を皆さんと一緒に考えていければと考えております。

第6回:2019年6月21日(金) 

詳細な開催報告はこちらのwebサイトに掲載しています。

【講演1】

トヨタ自動車株式会社 CV Company CV統括部 企画室長 

桑原 健 氏

「電動化,シェアリング最新状況」

【講演2】

東京大学 生産技術研究所 兼 大学院情報環 次世代モビリティ研究センター 教授

中野 公彦 氏

「東大生研千葉実験所での自動運転研究の取り組み」

 

第7回:2019年7月31日(水) 

詳細な開催報告はこちらのwebサイトに掲載しています。

 

【講演1】

警察庁 交通局交通企画課 自動運転企画室長

杉 俊弘 氏

「自動運転の実現に向けた警察の取組」

 

【講演2】

交通安全環境研究所 環境研究部 副部長 自動車安全研究部併任 

国連WP29セキュリティタスクフォース共同議長

新国 哲也 氏

 

 

第8回:2019年8月5日(月) 

詳細な開催報告はこちらのwebサイトに掲載しています。

 

【講演1】

国土交通省 自動車局自動運転戦略室長 技術政策課自動運転戦略官 併任

平澤 崇裕 氏

「自動運転の実現に向けた国土交通省の取り組みについて」

 

【講演2】

名古屋大学 未来社会創造機構教授,大学院情報学研究科教授,附属組込みシステム研究センター長

高田 広章 氏

「自動車と自動運転システムの安全性について~ソフトウェア技術の立場から」

 

 

第9回:2019年9月6日(金) 

【講演1】

セゾン自動車火災保険株式会社取締役執行役員(前 損害保険ジャパン日本興亜株式会社 自動運転タスクフォースリーダー)

西岡 靖一 氏

損害保険ジャパン日本興亜株式会社 自動運転タスクフォースリーダー

新海正史氏

「保険会社の自動運転に対する取組~法的責任と保険会社の役割」

 

【講演2】

三井住友海上火災保険株式会社

損害サポート業務部 技術支援チーム兼自動車チーム 技術部長

阿部 光弘 様

EDRデータの活用実態と課題」

 

 

第10回:2019年10月18日(金) 

【講演1】

第一生命経済研究所 調査研究本部ライフデザイン研究部 主席研究員

宮木 由貴子 氏

「人生100年時代におけるモビリティ-自動運転に対する消費者意識と社会受容性-」

 

【講演2】

筑波大学大学院 システム情報工学研究科 教授

谷口 綾子 氏

「自動運転システムの社会的受容-規定因と変容可能性に着目して-」

 

第11回:2019年11月19日(火)

【講演1】

名古屋大学大学院工学研究科自動車工学 特任教授

赤津 洋介 氏

「自動運転に関する標準化動向」

 

【講演2】

特定非営利活動法人 ITS Japan 法務主査

佐藤 昌之 氏

「自動運転中国動向」「米国L3事故模擬裁判」

 

【講演3】

ERTICO(ITS Europe)

Senior Manager

Stephane Dreher 氏

“Status of Connected Automated Driving in Europe: policies and alignment of Research and Innovation.”

 

第12回:2019年12月20日(金)

【講演1】

群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センター 副センター長

小木津 武樹 氏

「自動車の自動運転への取り組み」

 

【講演2】

弁護士・明治大学法学部専任講師

柳川 鋭士 氏

「自動運転車の電磁的記録装置の役割―民事裁判の観点から-(仮題)」
 

第13回:2020年1月17日(金)

【講演1】

名鉄バス株式会社 取締役

近藤 博之 氏

「名鉄グループの自動運転実証実験について」

 

【講演2】

名古屋大学未来社会創造機構准教授

金森 亮 氏

「モビリティサービス”デザイン”と高蔵寺NTでの取組み紹介」

第14回:2020年2月10日(月) 

自動運転の社会実装に伴う法律問題を考えるシンポジウム

【講演1】

国土交通省自動車局技術政策課専門官

池田 圭佑 氏 

「自動運転の実現に向けた国土交通省の取組」

 

【講演2】

警察庁交通局交通規制課交通管制技術室室長

森田 正敏 氏 

「自動運転の実現に向けた警察の取組について」

 

【講演3】

株式会社ティアフォ―管理本部法務部長・弁護士

轟木 博信 氏 

「自動運転の社会実装に伴う法的諸問題」

 

【講演4】

法律事務所愛宕山弁護士

吉田 直可 氏 

「自動運転車の作動状態記録装置の課題と紛争解決」

 

【講演5】

名古屋大学大学院法学研究科教授

栗田 昌裕 氏 

「自動運転車の事故に関する民事責任とその帰責原理」

 

【講演6】

中京大学法学部教授,名古屋大学未来社会創造機構客員教授,弁護士

中川 由賀

「自動運転移動サービスにおける自動運行装置作動中及び遠隔操作中の事故の刑事責任」